雪が降ってから1週間後くらいの日曜日。
キラキラ太陽の光が降り注ぐダイニングホールで、遅い朝食(ブランチ)をみんなでとっていたら電話が。
家の娘から「彼氏の家にたくさん“そり”があるから一緒に“そりすべり”に行かない?」という誘い。迷うことなく「うん!行く!!!」と即答。
「20歳を超えた大人たちが“そりすべり”!?」と日本だったら思われてしまうのだろうか。いや、でも正直“そりすべり”は面白い。年齢に関係なく楽しめる遊び(スポーツ?)の一つだと思う。
着替えを手早く済ませ、高ぶる胸と共に外へ駆け出して行った。
…っと駐車場へ行ったら「車が無い」
…家の中に入ったら「誰もいない」
…少し考えて「おいてかれちゃった…」
一気に胸の高まりが下がった。
「車2台を率いて大勢で行ったから、私がいないことに気付かなかったんだろう」と解釈。「そのうち気付いて、迎えに来てくれるだろう」と思い直し、しばらく外で待つことに。
キラキラ太陽の光が背中を暖めてくれた。
それでも「悪気があっておいてかれたんじゃない。戻ってきてくれる」と分かっていた筈なのに、無性に涙がこぼれてきてしまった…。
かれこれ30分ほど経って、1台の車が迎えに戻ってきてくれた。安堵感と嬉しさから更に涙がこぼれてきてしまった。
涙もろい…というか泣き虫な自分を再認識。
それから車に揺られること15分。郊外にある小高い丘のある公園に到着。すでに多くの人が丘を滑っているのが見られた。子どもだけでなく大人も、である。
段差がある下り坂を1台のそりに2人乗って滑ることに。
「2人分の重さからスピードが増すんじゃないか。段差では宙に舞うのではないだろうか。」不安を抱きながらも…、「1,2,3…、きゃーーー!!!ひゃーーー!!!」怖さと楽しさとが入り混じった叫び声が公園に響き渡った。
予想通り、そりは勢い良く滑り、段差では宙に舞い…、坂の下まで着た頃には体を仰向けにして雪の上に倒れた。
それでも「面白い!」と言って、丘を駆け上がり再び滑ることに。
それにしても、ドイツ人は物静かな性格なのだろうか。何度も滑っているから楽しんではいるんだろうが、子どもを含め「きゃー」という叫び声を出している人は見受けられない。そんな中で「きゃー!」とはしゃぐ私に人の目が集まった。
帰路は、“そり“を片手に滑ったり、歩いたりしながら帰った。坂道を滑ったり、氷の上を滑ったり。「滑れる場所はないかなぁ」と目を輝かせながら周りを見ながら歩いていた。いつもと同じ道、街なのにテーマパークにいるようだった。
ひさしぶりにお腹の底から「楽しい!」と感じた。こんなことが日常生活の中でたまにできたらな…。
そんな一日を終えての一言
「I like snow more than yesterday(^U^)」