ドイツで「果物といえば?庭に植える木といえば?」、という問いの答えに「りんご!」が挙げられると以前に記した。
1年ほど前から始めたという半給半足農家の農園には植えたてのりんごの木が並んでいる。「植えたて」ということで、まだ実はなっていない。それでも庭の一角には、大きなバケツに溢れんばかりのりんごが入っていた。
「どこで手に入れたの?」と尋ねると
「周辺の森や近所の庭から採ってきた」とのこと。
どうやらドイツの森にはりんごの木が自然に生えているらしい。また家々にも収穫しきれない程のりんごの木が植わっているらしい。
りんご!りんご!りんご!で溢れる秋のドイツ。人々はどう賞味するのであろうか。
「丸かじり」はもちろんのこと…、と言っても、実際に「丸かじり」する人は差ほど多くなく、8等分などに切って食べている人が大半な様である。また、生のりんごを切ってヨーグルトやシリアルに入れたり。少々手を加えて「アップルパイ」、「アップルケーキ」、「アップルパン」を作ったり。長期保存ができるように「アップルソース」、「アップルジュース」、「アップルビネガー」にしてみたり…。
形や色がまちまちだったり、見栄えが良くなかったりするものは「アップルソース」や「アップルジュース」にするのが無難である。
そこで、その日は、みんなでアップルジュース作りをすることに。りんごを細かく切って、布袋に入れて、ジュース作り装置に設置して、ハンドルを回して…、じゅ~っと生絞りジュースが出てきた。
りんご独特の甘い風味を漂わせ、一口飲むと凝縮された糖分が口いっぱいに広がる。それでいて強すぎる甘さでは後味はスッキリしている。
その日にできた数リットル分のジュースは適当な容器に入れて保存することに。