その177:牧場の風景(牛と夕暮れ)

夕暮れ時。

一頭の牛が他の牛よりも少し遅れて小屋までの道を歩いていた。

歩いていた…と言っても、まっしぐらに小屋まで歩いていたのではなく、1歩、2歩…歩いては止まり草を食べ、また1歩、2歩…歩いては止まり草を食べ…、という具合である。

そんなマイペースな牛を背景に、刻々と夕焼け空は赤みを増し、そして次第に暗闇がかっていき…、夜が近づいていた。

遠くには風力発電用の風車がユックリと回転しているのが見えた。

「近い将来、日本の故郷でもこんな光景が見れるようになると良いのになぁ…。クルクルと自然の循環を利用した有機農業、そして風力発電…。そこに一日の終わりを告げる夕焼け空が包み込む…。」

原発事故が一日でも早く収まりますように…。
被害が最小限に食い止められますように…。
そして、同じ過ちを犯さないよう、発電方法を含め新たな道を一つの国として選び、歩まれますように…。

…と人事じゃないはずなのに、思わず人事のように願ってしまった瞬間であった。

「時間の速さを変えることはできないかもしれないけど、その瞬間に与えられたものを堪能する時間は実は夫々にゆだねられているんだなぁー」とも感じた。

そんな9月下旬の夕暮れ時でありました…。


その176:牧場の風景(夕方)

朝とは一変した夕方の風景。

太陽が沈む瞬間。

太陽が沈んでからの数十分間。

闇が東側の刈り入れしたばかりの畑を包もうとしている。

空や大地の色の変化だけではなく、頬に当たる風が一気に冷たさを増したり、日中には気付かなかった鳥の鳴き声が耳に入ってくる。

また、牛たちも一頭、また一頭と小屋へ帰ってくる。

その姿は、まるで遊びつかれた人間の子供の様で、何とも愛らしい。



その175:牧場の風景(朝)

長らく滞在している牧場を離れる日が近づいてきている。

そこで、もうすこし牧場の風景を写真におさめて共有できたらな…と思う。

できることなら、この空気や大地も共有できたら…とも思うのだが。

ということで、まずは朝の風景。

朝日が輝かしい東側の牧場。

闇が薄らぎ霧に晴れていく西側の牧場。


その174:人々(マッチー)

隣人、マッチー。

現在30歳のドイツ人。近くの村で生まれ育ち、今も家族は近くに住み、職場もそう遠くない場所である。

ちなみに、職業は冷凍食品の個人向け宅配人。上司には不満は無いが、「長い労働時間とそれに見合わない安月給」ということで「できれば転職したい」と言っている。

「どんな職につきたいの?」と尋ねると「今度は室内でパソコンを使った仕事をしたい」と答える。

「一生、室内でパソコンの前で働いていたいの?」と尋ねると「5~6年務めたら、また他の仕事をする」と答える。

日本の終身雇用という概念を持つと、「いかにも無計画、楽観的な考え」とも捉えられるのかもしれないが、「もしそんな生活が可能ならば、それで良いのではないだろうか」とも感じられる。

ちなみに、「ヒッピーに興味がある」ということで、よく家からヒッピー向けの曲が聞こえてくる。ときどきヒッピーが集まるダンスパーティーにも出掛ける。

また、「ガーデニングが好き」ということで、週末には庭仕事をしている姿を良く見かける。「トマトはハエ除けに良いから」と育てたらしいが、美味しそうな赤い実がなっても、本人は「トマトアレルギーだから」と言って食べない。そんな計画性があるのか、ないのかよく分からない姿を見て、思わずプッと笑ってしまった。

眉間にしわを寄せ、硬くなりがちな私の表情や頭を柔らかくほぐしてくれる。

そんなマッチーは、今から来年の春、夏に向けて庭の準備をしている。…やっぱり、計画性があるのだろうか!?


その173:仔牛の皮膚病

ここ数ヶ月間、仔牛の間で皮膚の感染病が流行っている。

特に命や健康に害は無いようだが、顔や体に斑点模様が現れる。

あまり見た目がよろしくない。そして、きっと悪化すると何かしら健康に害が及ぼされるのであろう…。

そこで、仔牛たちには適当な薬を注射器で投与して治療している。

また、この感染症、やっかいなことに、感染している仔牛に触れることによって、人にも感染するのである。

そして、とうとう…、私も感染してしまいましたぁぁぁ!!!

写真は耳の後ろにできた赤い斑点。きっと、うっかり者の私は、仔牛を触った手でそのまま耳の後ろを掻いたりでもしたのでしょう…。

感染後、数日間は多少のかゆみを伴い、その後は、痛くもかゆくも無いが、放置していると赤い斑点は広がっていく。

ちなみに、人の場合は、適当な薬を注射器で…ではなく、適当な塗り薬を塗って治すことができる。

今回の耳の斑点は、薬を塗ってから数日後には斑点の大部分がおさまりましたぁー。

一安心。

…と言っても、実は右腕には、耳にできたものよりも大きい斑点ができ、まだ痕が残っているのですが…。

その172:映画LE HAVRE

金曜日の夜♪=Friday Night♪

…ということで、車で1時間半ほどの都心へ出掛けた。

目的は最近劇場での公開が始まった映画を観るため。

LE HAVREというAki Kaurismäki監督による映画。

アフリカから逃げてきた少年を母親の居るイギリスへ渡らせるというストーリー。

コンピューター処理や3D化された映画が増えている今日、素朴さを感じる生の俳優の演技や舞台セットが目に優しかった。

元はフランス語で録画され、ドイツ語に吹き替えられていたが、フランス語やドイツ語を完璧に理解できなくても、映像からだけでも大まかなストーリーがつかめ、楽しむには十分であった。

この映画は、日本では上映されるのだろうか…。

その171:ドイツのレストランでランチ♪

久しぶりに外食をした。いや、ドイツでは(カフェやバーを除くと)初めての外食だったのかもしれない…。

ビザの手続きのため、市街地へ出掛け、その手続きも一段落した…ということで。

その日は、ドイツに来てかれこれ丁度90日目という記念すべき日でもあった。

入ったのは、一般的なドイツのレストラン。

メニューはドイツやその周辺の伝統料理。ランチはセットで6~8ユーロとお手軽価格。

実際の料理もドリンクとサラダに続いて、大きな肉の切り身に豪快な量のフライドポテトが付いて出てきた。

そのボリュームにも、味にも…満足◎

また、一度、出来立てのメインディッシュを出してくれたが、連れが席を外していた為、わざわざ「また後で温かいものをお出しします」と言って、一度、料理をさげ、連れが戻ってきたタイミングと共に、再び温かい料理を出してくれた。

そんなウェイターの小さな気遣いにも…満足◎

久しぶりの外食、そして初めてのドイツの外食ランチに心も体もHappyに☆

ちなみに、人によっては「ドイツに行くなら食べ物は期待しない方が良い」と言う人もいるらしい。ただ、この3ヶ月間、口に出来ない位の味の食べ物には出くわしていない。

果たして今日のドイツの食べ物は日本人全般の口に合うのか?それとも、単に私が運が良かったのか?偶然だったのか?私自身の味覚の問題か?


その170:近所の家々

近所の酪農家を訪問したついでに…

近所の家々の様子も少しばかしですが写真に収めてみました。

石造りの家は、見ていて心落ち着くのは何故でしょうか…。


その169:近所の酪農家

歩いて5分ほどの距離にある近所の酪農家。

オーガニックではないが、小屋の中で一生を過ごさせるのではなく、牧場の草原を歩き回ったり、食べたり…のびのびと牛が飼育されている印象を受けた。

そこに白く丸い物体の発見!

「な、なんだ???UFO???」

と思いきや、仔牛用の半屋外の小屋でした。

各小屋には約5頭ほどの仔牛が日陰や日向…好きな場所で尻尾を振らせていました。

また、ここ最近、建てたばかりという巨大な倉庫も見させてもらいました。牧草がゆうに8段程も積み上げられる高さ。使い勝手が良さそうです。

ただ、石や木、土を屈指して建てられた昔ながらの牧場の小屋の素朴さはなく、なんとなく寂しく感じてしまったのは、何故でしょう…。



その168:ケバブ

ドイツでは、ファーストフード店と言えば、マクドナルドやバーガーキングといったハンバーガー屋さんよりもケバブ屋さんの方が多く見掛ける気がする。

トルコの食べ物として知られるケバブ。

ただ、トルコ人に聞くと「いや、トルコでは食べない」と言っていた。

…今やケバブは、トルコ国外で、トルコ代表として一人歩きしている様である。

その167:30歳の誕生日

酪農家の友人が30歳の誕生日を迎えるということで、その誕生日パーティーへ行くことに…。

ドイツでは30歳、40歳といった節目に大きな誕生日パーティーをすることが多いらしい。

この日は、パーティー会場を貸しきって、ビールと音楽と共に盛大に祝われた。

以下の写真は30歳を迎えた友人。職業はバーテンダーであり、この日も主役でありながら、みんなにビールを注いでいた。

その166:プール

週末に子ども達と一緒に近くのプールへ行くことに…。

色々な種類のプールやスライダーがあった。

なかでも宙返りするスライダーは見ものであった。高さ30mほどのところから急降下し速度をあげ、一回転させるのである。

宙返りジェットコースターの滑り台バージョンである。

私は…、人々が回る様を見ているだけだった。


その165:ながーい散歩

とある午後、早めに仕事を終え、ひとり湖周辺にあるハイキングコースを散歩することに。

ハイキングコースと行っても、「山」というよりも「丘」、そして一旦歩き始めると「森」いった感じのコースであった。

グリム童話の挿絵に出てくるような森である。ゆうに白雪姫と七人の小人が住む家や赤ずきんちゃんの家が創造できる。

…っと予定していたコースを歩いていたつもりが、どうも入り口からハイキングコースではなく、木々を伐採する車が通る道へ入ってしまったようです。人によってはこれを「道に迷った」と言うのでしょう。

ただ、周りには綺麗な花が咲いているし、整備された道はなくても森は歩ける状態ではあるし…、そのまま散歩を楽しむことに。最終的にこれまでに行ったことのない街に出た。青々とした芝の農場が広がっていたり、古い建物が並んでいたり…、予定していた場所ではなかったが、思わぬ副産物となった。

そこからは、3キロ程の車道を歩き、数時間の散歩のつもりで出掛けたが最終的に6時間ほどしてから帰宅した。手には道でみつけた野生の花やハーブを握って…。

きっと人生もこんな感じなのだろう。「目的地までの道のりは無限にある」と。予定していた道とは違う道を歩むことになっても、予定よりも時間がかかっても、歩き続ける限り、目的地には一歩一歩近づいているのである。そして、どのみち目的地まで歩かなくちゃならないなら、その一歩一歩を楽しみたいものである。また、一人よりも誰かと一緒に歩いたほうが面白かったり、安心できたりもする。

…っと、一人明確な目的がみえないながらも放浪する自分に対して言ってみました。





その164:ドイツの街(Sundern)

近くの街、Sundernへ出掛けた。

厳密にはビザ申請のための証明写真を撮りに行ったのだ。

観光目的ではないが、レンガ造りの建物や道が立ち並ぶ街に思わずカメラを向けてしまった。



その163:牛社会(強さ比べ)

牛社会にも色々とあるようです。

たまに頭と頭で押し合っている牛らを見掛けます。

お互いの強さを競い合っているようです。

大柄なホレインスタイン同士の競い合いは見ごたえがありますが、大柄なホレインスタインと小柄なジャージーの競い合いは更に見ごたえがあります。特に、小柄なジャージーが大柄なホレインスタインを押し切るときは…。

また以下の写真の様に、1対1だけでなく、1対1対1、つまり3頭の押し合いになることもあります。

その162:人々(ギドー)

ちなみに滞在している酪農家、ギドーについて少しばかし紹介します。

代々酪農家の家系の長男として生まれ、現在、譲り受けた土地で酪農家をしている40歳のギドー。

現在は、専業の酪農家であるものの、5年程前までは、乳牛の育種家として主にドイツやポーランドにある各地の農場をまわっていたらしいです。

父親を含め、これまでの家族は特にオーガニック酪農でなかったにもかかわらず、彼の代からオーガニックに転換しました。

Cow Showでは受賞出来るほどの牛を自らで育てられるだけではなく、実際に審査員として招待されることから、酪農家として極められているかのように感じられます。

ただ「一生涯、酪農家ではありたくない。毎日の世話を要する酪農は大変。できれば、60歳くらいで誰かに譲るか、任せるかしてリタイヤしたい。」とも言っています。

ちなみに「もし酪農家でなかったら哲学者かレーサーになっていた」と言うほど、哲学やレーシングカーに関心を抱いています。特にレーサーについては、アマチュアの大会で2位に入賞したことがある程の腕前です。

その161:初秋の訪れ…

ここ最近、一瞬一瞬に初秋の訪れを感じます。

少しずつ肌寒さを増していく気温、日に日に遅くなっていく日の出の時間、そして早くなっていく日の入りの時間、だんだんと角度が小さくなっていく照りつける太陽の光、徐々に黄色や赤色に染まっていく葉っぱ、それらの葉っぱ特有の甘い匂いが入り混じった空気、渡し鳥の鳴き声、空一面に広がるイワシ雲…。

目に見えることだけではなく、肌や鼻、耳といった五感を通して感じられる初秋の訪れ。

なんとも贅沢なものです。

少しずつ、でも確実に秋が、そして冬が訪れてきています。

この世に究極なもの、確かなことは無いと言われますが「変化する」ということこそが究極であり、確かなことって言えるのかな…。

その160:お尻から仔牛の足が…

とある日の午後。

他の人が外出している際、一人、小屋を見渡すと横たわっている妊娠中の母牛のお尻から仔牛の足が2本出ていることに気が付きました。

「え?ええ??えええ???」

と一瞬、目の前の光景を疑いました。

さらに驚かされたのは、そんな体であるにもかかわらず、母牛に近づくと何事も無いかのように立ち上がって、歩き始めたのです。

今にも仔牛が出産されようとしていたのです。

足から出てくるということで懸念事項もありましたが、母牛は歩ける状態であった為、所定の場所まで歩かせ、自然に出産させることにしました。

所定の場所まで歩かせた頃には、さすがの母牛も陣痛を感じ始めたのでしょうか、すぐに体を横たわらせ、激しい動きをしなくなりました。その後、1時間程、目には涙らしきものを浮かべながら、たまに「モー」と鳴きながら体を動かし仔牛を出産させました。

出産後、母牛はしばらく横たわったままでした。出産の痛みがひくのを待っていたのでしょう。そんな横で、生まれたばかりの仔牛はひとりでも歩き始めようと元気に動いていました。そして、数時間後には母牛、仔牛ともに元気に立ち上がり、仔牛は母牛の乳を突いて乳を飲んでいました。

やはり、出産には何度立ち会っても、感動させられます。

母親の苦労や愛、生命が生まれ持って秘めた能力…、「この命を無駄にはしたくない」と自分自身に言い聞かせられます。

その159:牛さん(水を飲む量)

再び、牛の一日についての追記です。

1頭の牛が一日に飲む水の量は約80~100キロとのこと。

そこから、一日に約30キロの乳が搾乳されます。

よく食糧問題や環境問題を語る際に、牛の飼育が指摘されますが、確かに、一頭の牛が食べる餌の量、飲む水の量、そして、それらを飼育する環境などを考えると、色々と考えさせられます。

その158:牛さん(排泄物)

以前に話した牛の一日について追記です。

食べては横になり、食べては横になり…という生活。

その間、何度か排泄をします。

その量は、餌の種類(乾燥具合等)にもよりますが、一頭あたり一日約30キロほどとのこと。

牧場や小屋のいたるところに大きな黒い円を見ることができます。そして、それらは、植物にとってとてもよい堆肥になるので、牧場の糞は放置し、小屋の糞は機械を用いて集め、畑にまきます。

餌の質が良いからか、不快感を与える臭いを感じないのは気のせいでしょうか…。

その157:小学生向け見学会

とある平日、近郊の都市の小学校から50人ほどの生徒が農場を見学に来た。

3つのグループに分けて、第1グループは小屋周辺を見学、第2グループは牧場を散策、そして第3グループは話者によるストーリーを聴く時間とすることにした。

そのうち、私は第1グループを担当することに。

「酪農初心者」と自認している為、50人という大人数を案内できるか不安を感じていた。また、小学生ということで、大人以上に鋭かったり、予測のできない質問を受けることも恐れていた。

しかし、農場に滞在して、かれこれ2ヶ月。何もせずに過ごしていたわけではなかったようだ。得の問題なく見学は進み、一通り質問には答えることができた。そして、最後に付き添いの先生から上手く見学を引率できたことを褒められ、正直、嬉しかった。

ちなみに、多くの生徒が農場に足を運ぶことは初めてだったらしい。そんな生徒の口からは、たまにポロっと興味深い一言がこぼれてきた。

「牛は何処で買うのですか?E-bay(ネットショップ)ですか?」

「今、搾乳している牛はオスですか?メスですか?」

生きるために必要不可欠な食べ物。毎日、直接、口から体内に取り入れる食べ物。

近年、日本でよく耳にする「食育」の必要性がまさに感じられた。

…と言っても、私自身、農場を訪問する前まで酪農について多くの真実を知らなかったり、関心すらなかったりしていたわけですが…。

その156:ドイツのマクドナルド

とある週末、夜の街へ出掛け、小腹が空いたためマクドナルドへ立ち寄った。

ドイツに来て以来、日本ほど24時間営業の店を見かけていないが、マクドナルドはドイツでも24時間営業らしい。

世界展開しているマクドナルド。これまでに日本以外にも米国、インド、そしてドイツのマクドナルドを見てきたが、24時間営業であったり、外観や内装は、国の文化に関係なく「マクドナルドらしさ」が感じられ、さほど違いは無いと感じている。

国によって最も異なることはメニューなのではないだろうか。

インドでは、人々の宗教的な面を考慮したメニューになっている。肉が使用されたハンバーガーだけではなく、肉が不使用なベジバーガーがよく出回っている。

そして、ドイツでは、メニュー、そして実際の食べ物の質の高さに驚かされる。

今回、ラップを注文したのだが、野菜の多さ、新鮮さが他の国と比較して高かった。ファーストフードらしさを感じさせないほどの出来である。

さら驚くべきことは、なんと、ここ最近、オーガニック牛乳の販売が開始されたのである。

マクドナルドまでオーガニック食品を取り入れる国、ドイツ。

その155:Cow Show(賞品)

ちなみに、ではあるが、以前に滞在先の酪農家の牛が優秀賞を修めたCow Show。

その賞品が「牛の餌30キロ」ということが発覚した。

しかし、そこで問題が生じた。賞品の餌は有機栽培ではないのだ。

「オーガニック乳牛」として販売しているからには、賞品であろうと牛には与えられない。

そこで、餌30キロと同等額の他の賞品に変更してもらえるか、主催者と問い合わせをしている。

日本では、(というか何処の国でもなのかな)一時期、食品の偽装問題が頻繁に生じたことがあった。

そんな中、こうして正直な農家を目の前にするとホッと安心する。また、有機農業をしたり、正直でいることは、容易なことではないと消費者として理解し、支援することの必要性にも気付かされる。

その154:Cow Show(屋台)

Cow Showは、単に牛の専門家が集まるだけではなく、一般の人々も観光気分で訪れる。

日本のお祭りの様な雰囲気がある。

その為、飲食店を含め、色々な屋台が出店されている。

ドイツらしさを感じる飲食の屋台はウィンナー屋さん。豪快にもテントの中心で、長さ30cmはあるであろうウィンナーを炭火で焼いている。そのウィンナーを味の無い丸い形のパンにはさんで食べる。ドイツ流ホットドックとも言えるのだろうか。

また、ドイツはパンも有名なのではないだろうか。そのこだわり様、本格さは、わざわざ移動式薪オーブンを使って、その場でパンを焼いて売る様からも見受けられる。

飲食の他にも手作りの籠や洋服、アクセサリーなどが屋台では売られている。

その153:Cow Show(その他の動物)

Cow Showには、さまざまな種類の牛だけでなく、牛以外の動物も参加していた。

白いふわふわした体毛に包まれたピンクの耳、赤いクリクリな目がかわらいいウサギ。

母ウサギの横に体を振るわせる赤ちゃんウサギ。

大きな灰色の体でドッシリと構えるウサギ。

また、体型や毛並みだけでなく、足の周りまでおしゃれなニワトリ。

飼主の凝り様が伝わってきます。