隣人、マッチー。
現在30歳のドイツ人。近くの村で生まれ育ち、今も家族は近くに住み、職場もそう遠くない場所である。
ちなみに、職業は冷凍食品の個人向け宅配人。上司には不満は無いが、「長い労働時間とそれに見合わない安月給」ということで「できれば転職したい」と言っている。
「どんな職につきたいの?」と尋ねると「今度は室内でパソコンを使った仕事をしたい」と答える。
「一生、室内でパソコンの前で働いていたいの?」と尋ねると「5~6年務めたら、また他の仕事をする」と答える。
日本の終身雇用という概念を持つと、「いかにも無計画、楽観的な考え」とも捉えられるのかもしれないが、「もしそんな生活が可能ならば、それで良いのではないだろうか」とも感じられる。
ちなみに、「ヒッピーに興味がある」ということで、よく家からヒッピー向けの曲が聞こえてくる。ときどきヒッピーが集まるダンスパーティーにも出掛ける。
また、「ガーデニングが好き」ということで、週末には庭仕事をしている姿を良く見かける。「トマトはハエ除けに良いから」と育てたらしいが、美味しそうな赤い実がなっても、本人は「トマトアレルギーだから」と言って食べない。そんな計画性があるのか、ないのかよく分からない姿を見て、思わずプッと笑ってしまった。
眉間にしわを寄せ、硬くなりがちな私の表情や頭を柔らかくほぐしてくれる。
そんなマッチーは、今から来年の春、夏に向けて庭の準備をしている。…やっぱり、計画性があるのだろうか!?