震災後、急遽、東京を離れた3月中旬の朝。
まだ冬の寒さが残っていたことから綿付きブーツを履いていた。
そして大阪に来たものの、まだ心落ち着かず米国、ロスへ経つことに。
そこで、「綿付きブーツでは暑いだろう」ということで、滞在していた叔母が「私のお古だけど」と譲ってくださった一足の靴。
ピッタリと私の足のサイズに合い、その日から今日まで、ロスやサンホゼ、ポートランド、そしてドイツの農場…と放浪を共にしてくれた。
ただ、実は数ヶ月前から靴底がはがれてしまったりしていたのである。
そこで、各地の放浪や農場での生活から離れ、新しい都市での生活を始めるにあたり、長らくお世話になった靴とも別れることに…。
とても名残惜しいが、生きている中で、変わっていくこと、別れることは時として必然的だったりもする。その中で、新たな出会いや成長といったことが起こるから…。
靴を譲ってくださった叔母への感謝、そして何処へ行くにも常に一緒に来てくれた靴には感謝の気持ちでいっぱいである。
ありがとうございました…。