その105:畑の開拓

とある週は、新しい畑作りに挑戦。

雑草を抜いて、土を起こし、苗を植えつける…という作業。容易なように聞こえるかもしれないが、3m四方の土地の畑作りに丸1日を要した。

雑草を抜く作業は比較的早く終わった。ただ、どの土地柄にも厄介な雑草は付き物。刺付の雑草には要注意しなくてはならなかった。

ちなみにヨーロッパでは「刺に刺激されることによって血行が良くなるから体に良い」と考える人もいるらしく、実際にこの種の雑草に丸裸で体を浸からせる健康法もあるらしい…。

雑草抜きの次は土起こし。植物が育つ際に根が育ちやすい様に畑を耕すのである。ただ、この作業に半日を要した。原因は、至る所に埋められた石である。小さな直径10cm程のものから50cm以上のものまで…。

現在、芝生が広がる土地には30年ほど前まで大きな牛小屋が建てられていた。そのため、芝生を掘ると30cmの深さにも満たない内に小屋の下地用に使われていた石がゴロゴロと出てくるのである。

土起こしが一段落してから、ようやく苗の植え付け。今回は、晩夏、初秋に向けてのトマト、ズッキーニ、ネギ、カラーグリーンを植え付けた。苗付け後、毎朝水をあげていたことが効いているのか、ここまでは順調に育っている。




その104:ゆっくり小さな変化

若夫婦が小さな村へ越してきて9ヶ月ばかり。1haの土地には半給半足生活を実現させる為にこなすべき事がたくさん。

400年の家を修繕したり、新たに畑を開拓したり、養羊用の芝を整備したり…。

日々めざましく大きく変わっていく世の中に比べたら、ゆっくり小さな変化ではあるかもしれない。でも、その変化を自らの手で実現させ、変わり様が感じられる。

また、一日の終わりに畑で採れた野菜スープを堪能したり、薪ストーブで温めたお湯でシャワーを浴びたり、近くの森へ散歩へ出掛けたり、ロウソクを囲んでギターの音色と共に歌を歌ったり…。

ここでの生活や仕事は容易ではないけれども苦でもない。

日々「生きる喜び」を感じることが出来る贅沢な生活である。





その103:歴史博物館(もろもろ)

歴史博物館では、主に5つの異なる村の様子が広大な土地の中に展示されている。

すべての村を回るには軽く半日を要する規模である。

そこで、その他、館内のもろもろの様子を写真で紹介します。

はちみつ用の巣蜂、ワイン用の葡萄圧縮機、郵便屋さん…








その102:歴史博物館(冬の寒さ)

ドイツは日本の北海道よりも以北に位置する。そのため冬は長く、寒い。

そんな冬を乗り越えるための工夫が家の作りからみることができる。

たとえばストーブ。家の玄関を入ると、まず目に飛び込んでくるのはストーブである。直火で料理をしたり、オーブンでパンを焼いたり、家中をあたためたり…。家によっては、料理用のオーブンの真後ろに寝室が設けられているものもあった。

また、寝室については、部屋の密封性を高めるために、寝室にドア付きの作りつけベッドを設けている家もあった。ドアが閉められているとクローゼットの扉のように見えるのだが、ドアを開けるとベッドのみが収められている。






その101:歴史博物館(椅子と階段)

歴史博物館に展示されている家々。

家そのものを含め、室内の家具もすべて当時のものが用いられている。

機械が発達していない時代につくられたものであり、職人技がうかがえる。

そのなかでも、気に入ったのは椅子と階段。

木そのものの温もりのみならず、それを作った人、使ってきた人々のぬくもりをどことなく感じられる。





その100:歴史博物館(家畜)

歴史博物館には、建物や道具のみならず、家畜や畑の様子も含めて展示されている。

鶏や豚やヤギ…。

豚やヤギは主に囲いの中で飼育されているが、鶏には特に囲いは無く、路上を自由に歩き回っている。




その099:歴史博物館

とある週末、近くにある歴史博物館を訪ねた。

近辺の村の様子が当時の建物を移築して再現されていた。

家の中にある家具、家畜や農業の道具の多くは数百年前につくられたものであり、建物の寿命や道具類の精密さにはおどろかされた。