その150:中国の餃子


中国からの3人が餃子を作ってくれた。

朝から生地をこねて寝かせて、具材は細かく切って…、本格的であった。




その149:中国事情(学生生活)


3人は四川市内の大学に通う。

そこで大学生活について聞いてみた。その中でも最も驚いたのが寮生活。

大学によっては入寮を義務付けている大学もあり、大半の学生が寮に入るという。寮の施設としては、1部屋を6人程で共有し、1人に与えられるスペースはベッドのみの場合が多いという。その為、衣類やパソコンを含め私物は全てベッドの上に置くとのこと。また、1フロアに100人程の学生が住み、2箇所の手洗い所を共有するとのこと。食堂やお風呂は無いため、朝食を含め外食し、シャワーは有料施設に浴びに行くとのこと。

果たして「プライベート」という発想はそこにはあるのだろうか…。

なにはともあれ楽しい学生生活を過ごしている様子の3人である。

ちなみに3人のうち2人はカップルである。


その148:中国事情(ネット)


中国国内でネットが規制されていることは多くの人が聞いたことがあるだろう。

今日では各国で主流のYoutubeFacebookが使用できないというのである。

また(噂だけかもしれないが)中国内で送受信されるEmailは政府によって容易に読まれるとのことである。

3人の学生によると、周囲の学生の多くが国民を規制しようとする現在の政府に何らかの不満を抱いているという。

…と言っても、ネットの規制が緩かったり、Emailが読まれていなくても政府に何らかの不満を抱く国民はいるもの。

その147:中国事情(電車)


中国の電車事情について初めて知った。

まず、電車は全て国営であるらしい。遠距離の乗車券は乗車する駅で直接購入するしか手段は無いらしく、その際にIDの提示も要するらしい。

その為、偽造乗車券や裏で入手した乗車券を販売するヤミ業者が多く存在するらしい。

また、7月に電車と電車が衝突する事故があったらしいが、政府は死者の人数や氏名を明確に公表していないらしい。

3人の学生は、「乗車券の購入手段は不便である」と愚痴をこぼしていたり、7月の事故については「政府に対して遺憾を抱いている」とのこと。

その146:中国事情(国外へのビザ取得)


そもそも3人は今回の滞在について6月下旬に依頼したものの、7月上旬には断り、8月上旬、滞在する数日前に改めて滞在を依頼してきた。

なにやらドタバタしていた。

それもそのはず。中国人にとって国外を旅行する際にビザを申請するのは日本人と比較すると容易なことではない。

現に、今回、学生3人がドイツへ観光ビザを申請するのに1ヶ月強を要したとのこと。それも、申請のために様々な書類を用意し、面接も要したとのこと。

特に事前のビザ申請なしに現地の空港へ到着した自分とは大差である…。ビザの手続きを含め、海外を旅行している際、これまでの日本を築いてきた人々の偉大さを感じざる得ないことが多々ある。



その145:人々(中国の大学生)


中国から大学生がやってきた。ヨーパンフェ、ゼンリン、ヤーナンの3人。そのうち2人は建築学、1人はニューマンリソース学を専攻しているとのこと。

学外の語学学校でドイツ語を勉強している関係で知り合い、今回のドイツ旅行を計画したとのこと。

そんな3人から興味深い中国の国内事情を耳にした。


その144:人々(ノビア)


スイスにある米国の大学に通うノビア。


出身は米国オレゴン州。両親はフィリピンから渡ってきたという。

ワシントンDCにある大学から編入したとのこと。大学での専攻は文学とフォトグラフィー。将来的にフォトジャーナリストになりたいようです。

これまで農業に特に関心を持ったことは無く、大学が夏休みになり米国へ帰国する旅費を懸念してヨーロッパ内に安価で留まる為に農場でボランティアしながら滞在しているとのこと。

この農場に訪れるには、人それぞれの理由があるみたいです。

自称「おとなしい」とのことだが、話し易い子であった。


その143:牛の脱走


ただいま深夜0時半。

牛が鍵を掛け忘れた扉から脱走していることが発覚。

床に就こうとしていた酪農家が牛の異常な鳴き声から不信に思い小屋へ行って発覚した。

そこで10頭程の牛を小屋まで戻すのにしばらく奮闘しました。

辺りが暗く全ての牛が戻ったか最終確認はできていませんが…、そうであることを願います。

くれぐれも道路に出て車との事故を起こしていませんように…。

酪農は124時間、1365日、休む時は無く、まるで赤ん坊を世話する親のようです。


その142:蜂蜜作り

庭には蜂蜜作り用の箱が3箱置かれている。

今年から置いたそうで、その蜂のお陰か、今年はりんごやプラムを含め、果樹の実のなりようが好調だそうです。


ただ、そのお陰か(!?)、この1週間で3匹の蜂に顔、腕、足を刺されました。蜂に刺された際の手当てとして「玉ねぎを切って、その汁をあてる」という方法を新たに学びました。その手当てが効してか、刺された跡や赤い腫れが長くとどまることなくすんでいます。






その141:牧場の風景

ほのぼのした牧場の風景。

朝の朝焼けに染まる牧場。

霧に包まれた牧場。

夕立後の虹がかかる牧場。

夕焼けを背景にした牧場。

そこに牛が一頭、また一頭とゆっくり歩いていく…。











その140:牧場のキノコ

牧場には様々なキノコが生えている。

その中には人にとって食べられるキノコもあるらしい。




その139:料理(プラム日和)

りんごの次はプラムが収穫の時期を迎えた。

りんご以上に木の数が多いだけでなく、1本の木になる実の数もりんごに比べると数倍多くなるプラムの木。

1本の木の収穫に1日要し、収穫後の未の処理にも数時間を要する。それからりんご同様、プラムケーキ、プラムパイ、プラムジャム…、色々と試行錯誤しながらプラム料理を作ってみた。

ドイツでは伝統あるプラムケーキは、「ドイツ人になれるよ」と言われる程であった。

正直「どれも初めて作る料理ばかりなのになぁ…。食べてもらって申し訳ない。」というのが心の内である。













その138:料理(りんご日和)

5ha程の土地には、様々な果樹も植えられている。

りんごの木も異なる品種が何本か植えられている。

その内、最も早く実を付ける木が収穫の時期を迎えた。

1本の木に100個以上のりんごがなった。

その日から約1週間強…、りんごケーキ、りんごパイ、りんごプリン…、色々と試行錯誤しながらりんご料理を作ってみた。

意外な程、どれも好評で一安心♪









その137:料理(野生の鹿肉)


牛の世話などで忙しい酪農家に代わって料理をしている今日この頃。

とある日、近所のハンターが野生の鹿を仕留めたので、そのおこぼれをもらうことに…。

以前に一度だけ長野のりんご農家で鹿肉をさばいた経験しかなかった為、どう調理をすべきか適当にアレンジしてみた。

そして出来たのが鹿肉シチュー。

ありあわせのハーブを入れたり、赤ワインで煮込んだり、1日以上寝かせたりした甲斐があってか、それとも野生の新鮮な肉であったからか…、肉臭さを感じない食べやすい一品になった




その136:Shooting Festival

周囲の村々の夏の恒例行事「Shooting Festival」。名前の通り、射撃を行うお祭りである。

お祭りは土曜の夜から始まる。村の集会場でライブミュージックが流れる中、ビールを飲んだり、踊ったり…、明け方まで続く。そして、日曜も昼過ぎから、同様にビールを飲んだり、踊ったり…、明け方まで続く。そして、月曜日。今度は朝8時からビールを飲む。そして9時になったら、村の男性は集会場から射撃場まで行進する。そこで、高さ20m程のところに設置された木製の鷹を狙って順に射撃し、最後の木片を落とした男性がKingとして賞される。

そんなShooting Festivalに足を運んでみた。

日曜の夜に行ったのだが、噂通り人々は明け方までビールと踊りを楽しんでいた。そして、月曜の朝8時には、村の男性が集まりビールを飲み、9時に行進が始まった。射撃によってKingが決まった後は、集会場へ戻り、またまたビールと踊りを夜まで楽しんでいた。実にノンストップで一日中ビールを飲むドイツ人。ビールの本場だと再認識させられました。











その135:牛の寝床


小屋の中で乳牛には2種類の寝床が用意されている。

1つは木粉が敷かれた寝床。木粉はその名の通り、木を切った際に生じる木の粉である。殺菌作用などがある。

またもう1つはワラと牛糞を混ぜた寝床。これについては、酪農家の間でも賛否両論あるようだが、滞在している酪農家は、「牛にとって良い」とその効果を感じている。


その134:牛のコンテスト(Cow Show)


車で30分の所にある小さな街で開催される牛のコンテスト(Cow Show)に参加することになった。

2頭のホレンスタイン牛、1頭のジャージ牛、1頭の子牛が参加することに…。

前日は、各牛の毛を剃ったり、洗ったり、運搬車を用意したり…、かれこれ深夜頃まで順儀に要した。そして、当日は朝4時から運搬車に牛を移動させ、コンテスト会場へ向かった。小さな街のコンテストと言えども、一苦労である。

しかし、そんな苦労が効してか、なんと参加した4頭すべてが賞を受賞した。100頭近い牛が競い合った中で、1頭のホレンスタイン牛は最優秀賞を、もう1頭は優秀賞を、そしてジャージー牛も優秀賞を、子牛は準優秀賞を受賞した。

滞在している酪農家の実力を改めて感じさせられた。

ちなみに、評価される際に重要視される点を挙げると…
1)お腹の大きさ:大きいこと(たくさん食べて、たくさん乳を出すこと)
2)足の太さ:しっかり太いこと(たくましく歩けること)
3)乳の位置:尻穴から人の手程の間隔であること(離れすぎていないこと)
4)乳とお腹の間隔:間隔が狭いこと(離れて乳が垂れ過ぎたりしていないこと)
5)背骨:真っ直ぐであること
…などである。






その133:ドイツのオーガニック酪農


ドイツではオーガニック酪農は他の有機農業と同様、年々増加傾向にある。

現に、普通の食料品スーパーでオーガニック認定された乳製品が販売されている。

乳製品と言っても、牛乳やバターはもちろんのこと、ヨーグルトや生クリーム、様々な種のチーズまで…、品種は豊富である。

ちなみに、インターンネットで調べた限り、日本ではオーガニック酪農は指で数える程しかない様子である。その背景には、そもそも日本では酪農自体が戦後から増加したこと、もともと日本の天候は酪農や飼料生産に不向きであることなどがあげあられるのではないだろうか。

その132:オーガニック酪農


「オーガニック酪農」、一般の酪農家と比較してどう違うのか?

滞在している酪農家はBiolandというドイツで最大の有機農業認定団体に属している。

オーガニック酪農として認定されるには様々な項目があるが、主に「有機栽培された飼料であること」、「過剰な化学薬品を投与しないこと」などが必須項目として挙げられる。また、滞在している酪農家は「牧場(草原)で飼育されること」も必須項目にすべきだという意見を持っている。

ちなみに、今年は悪天候により、有機栽培された飼料が必要量生産されなかった為、一定量のみ市販の飼料を与えることが認められた。

その131:牛の角

大半の牛が角を持って生まれてくる。

正確には、生後1週間で角を持っているか否かが確認できる。

そして角を持っていることが確認されたら、生後数週間以内に角は高熱によって成長しないよう処理される。

人にとって飼育する際、角は極めて危険である。

しかし、滞在している酪農家は高熱による処理を極力避けようと角を持たない牛を誕生させるよう心がけている。その仕掛けとして遺伝の法則を用いている。つまり、角を持たない遺伝子を持つ雄牛の精子を雌牛に投与させるのである。その結果、これまでに幾頭か角を持たない子牛を誕生させている。


その130:子牛が生まれた!


とある朝、子牛の誕生に1人で立ち会うことになった。

酪農家が外出中だったのである。

牧場で見付けた時には、既に母牛は出産を終え、呑気に木の下で子牛と一緒に横たわっていた。

それも子牛は1頭でなく、2頭。双子であった。そのうち、1頭は元気に立ち上がって、母牛の周りを飛び回っていた。しかし、もう1頭は横たわったまま体を震わせていた。

「…一体どうすれば良いのか!?」正直、焦った。「何とかしたい。でも何をすべきか分からない。」

ひとまず酪農家に連絡を取ろうとしたが、繋がらない…。

そこで、これまで酪農家が対応する様子を見てきたこと、覚えていることをやってみることにした。

まずは、母牛にお湯と餌を与え、子牛が飼育される檻に新しいワラを敷いて、子牛を移動させることに。

…と思いきや、生まれたての子牛と言えども、牛は牛。その体重は既に40キロ程あります。抱き上げて台車に乗せようとしたのですが、抱き上げられず、牧場の真ん中に立ちすくんでしまいました。

これから「生きよう」としている新しい命を助けられない自分が情けなくて、悔しくて、悲しくて…、涙してしまいました。

気を取り直して抱き上げようと悪戦苦闘しているうちに酪農家が帰宅し、子牛は酪農家によってヒョイッと抱き上げられ、小屋へ連れて行かれました。

これにて一件落着。

…と思いきや、心配していた双子のもう1頭。

小屋に移動させたものの、体を横たわらせ震わせたまま数時間後、息を引き取りました。目の前で息を引き取られ、またもや無力な自分に涙してしまいました。

新しい命の誕生、そして命の終結に立会う中で、自然の営みや生きることの壮絶さを感じます。また、自分自身の命についても色々と思いをめぐらされます。両親を初め、これまで幾人の力によって生かされてきたのか、そして今を生かされているのか…。そんな中、この貴重な命を無駄にしないよう、大切にして生きるにはどうしたら良いのか…。

その129:交尾させる時期


雌牛と雄牛を交尾させる時期は、雌牛の頃合を見計らう。

雌牛が交尾に適した時期を迎えると牛同士が嗅ぎ付けることのできる匂いを放つらしい。そして、その匂いを嗅ぎ付けると他の牛が興奮して雌雄関係なく、匂いを放つ雌牛の後部に乗り上げようとする。

その瞬間を小屋の中や牧場の草原で見かけると、乗り上げられた雌牛を確認し、雄牛の中に連れて行くのである。



その128:子牛の出産


牛は約10ヶ月周期で出産するとのこと。

そこで約75頭の牛を飼育していると、約12週毎にいずれかの牛が子牛を出産します。

妊娠している母牛は、出産するであろう数週間前から乳牛とは異なる柵に移動させます。その間、生産する乳の量も減少するので、搾乳はしません。ちなみに、出産直後の乳には、たくさんの栄養が含まれていて、生まれたての子牛がその乳を飲むことはとても大切です。

大半の母牛はお産の時が来ると自ら牧場へ足を運び、体を横にして出産します。

早朝、日中、深夜…、時間帯は決まっていません。また、出産や子牛のケアを自らでこなす母牛がいれば、出産にてこずったり、子牛のケアを一切しない母牛もいます。

時には、朝起きて牧場を見渡すと既に出産を終えた母牛と4本足で立っている子牛の姿を見かけることがあります。

また時には、夜遅くにお産が始まったもののスムーズに出産できない母牛を助けるため、外からお腹の中にいる子牛の目に紐をかけ引っ張り出すこともあります。

子牛のケアをしない母牛のかわりに、子牛を小屋まで運んだり、ワラで体を拭いてあげたり、乳を与えたりすることもあります。

お産をする母牛を見守ったり、母牛と子牛が触れ合う姿を見たりする場面には、何度立ち会っても感動させられます。母になるということ、子として生まれること、生命の営み…、「命のバトン」の意味を再認識させられる瞬間です。



その127:牛さん(雄牛)

酪農であるため、飼育されている大半の牛が雌です。そんな中、3頭だけ雄牛が飼育されています。

雌牛とは別の檻の中で飼育されています。

そして、雌牛が性交するのに適した時期になると、同じ檻の中で数日を過ごさせ、性交させます。


また雄牛は、生後1年以内に鼻輪をつけなくてはならないようです。鼻輪はお洒落…ではなく、移動させる際に用いたり、刺激を与える際に用いられるようです。

スペインの闘牛の様に時として気が狂ったように柵や壁に頭から突進する雄牛。危険であるため、檻の中に入ることは禁じられています。